博多に秋の到来を告げる祭り! 福岡・筥崎宮放生会の楽しみ方

大分の宇佐神宮、京都の石清水八幡宮と並ぶ日本三大八幡宮の一つ福岡の筥崎宮。そこで毎年9月に行われ博多に秋の到来と告げる祭り「放生会」は、7日7夜にわたる祭り期間に訪れる人は100万人。700もの露天が立ち、九州最大の秋祭りです。今回は色んな角度から筥崎宮の放生会をご紹介します。
pbook 2016.08.31

博多三大祭りのひとつ放生会とはどんなお祭り?

放生会

出典元:Instagram

博多には博多三大祭というものがあります。春に行われ毎年ゴールデンウイーク中に日本一の人出となる博多どんたく、梅雨が明けて博多の街に夏の到来を告げる博多祇園山笠、そして実りの秋の到来を告げる筥崎宮の放生会です。

筥崎宮放生会は、9月12日から18日まで「万物の生命をいつくしみ、殺生を戒め、秋の実りに感謝する」祭りで7日7夜に渡り行われます。あらゆる生き物の霊を慰めると同時に感謝の気持ちを捧げ、実生活においてのさらなる商売繁盛や家内安全を祈願する神事なのです。

この放生会、全国的には「ほうじょうえ」と呼ばれますが、ここ博多では「ほうじょうや」と呼びます。

筥崎宮における放生会の起源とは

放生会

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放生会のもともとの起源は、お釈迦様の前世であったとされる流水長者が干上がった池で瀕死の状態の多くの魚たちを助けたことが由来の仏教行事でした。しかし日本では古くから神仏一体信仰でした。

ここ筥崎宮でも「合戦の間多く殺生すよろしく放生会を修すべし」との御神託から千年以上も続いている神事なのです。正式には「筥崎宮放生会大祭」と言います。

放生会を行う筥崎宮とはどんな神社?

筥崎宮

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それでは放生会を行う筥崎宮について説明しましょう。筥崎宮は、大分の宇佐神宮、京都の石清水八幡宮と並ぶ日本三大八幡宮の一つ。

延喜21年(西暦921年)6月21日に筑前国穂波郡の大分宮を応神天皇・神功皇后・玉依姫命を祭神として移したのが始まりで、延長元年(923年)に現在の場所に遷座されました。地元では「はこざきさん」と呼ばれています。

筥崎宮

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筥崎宮は、勝負の神様としても有名です。古くは鎌倉時代の蒙古襲来時、当時の亀山上皇が現在も筥崎宮にある「敵国降伏」の御宸筆をかかげ日本の必勝を祈願したことから「勝運の神」として全国に知られました。在福のプロスポーツチームも毎年必ず祈願するんですよ。

筥崎宮

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筥崎宮で行われる祭りは1月3日その年の吉凶を占う正月行事で通称「玉せせり」と呼ばれる「玉取祭」、7月1日から半月にわたって行われる博多祇園山笠の祭りの安全を祈願する最初の行事である「お汐井取り」(写真上)、そして9月の放生会が有名です。

とくに放生会は毎年100万人もが訪れる九州最大の秋祭りです。

【基本情報】
・名称:筥崎宮
・住所:福岡県福岡市東区箱崎1丁目1-22-1
・アクセス:【地下鉄】箱崎宮前駅から出てすぐ前が参道、【JR鹿児島本線】 箱崎駅から徒歩8分(祭り期間中は快速電車も止まります)、【西鉄バス】箱崎で降りて徒歩3分
・駐車場:あり、満車の場合は県立図書館やゆめタウンの駐車場が近くにある
・TEL:092-641-7431
・営業時間:境内開閉門6:00~19:00、社務所7:30~17:00
・定休日:なし
・HP:筥崎宮

筥崎宮の放生会の楽しみ方いろいろ

筥崎宮の放生会は毎年9月12日から18日まで、7日7夜にわたって行われます。その間にさまざまな神事や神賑わい行事が行われ、約1kmある参道には700件もの露天が立ち並び大勢の人が訪れます。ここからは放生会の見どころや楽しみ方をご紹介します。

2年に1度行われる御神幸を見てみよう

西暦の奇数年に2年に1度行われる「御神幸(ごじんこう)」は、9月12日18:00より約4時間かけて筥崎宮出発の御下りと9月14日19:00より約1時間の頓宮出発の御上りがあります。筥崎宮を出発して清道旗を先頭に白装束の氏子が神輿3基と威儀物を引いて参道を下ります。

御下りで行う法被姿の氏子たちが鐘や太鼓を鳴らしながら重い道具を引きながら全力で走りこみや御神霊にお詣りして氏子が担いでいる賽銭箱にお賽銭を入れると、賽銭箱を揺らすなど見どころもいっぱいです。

古くからの形態をそのまま伝承している御神幸は、福岡市の無形民俗文化財に登録されています。

博多の町人文化を伝える幕出し

9月14日に行われる「幕出し(まくだし)」は、博多の町人文化を伝える興味深い行事です。大正時代までは放生会が始まると松林だった筥崎宮の一帯では町内ごと、商店ごとに「長持ち」という木箱に食べ物や炊事の道具を詰め込んでやって来て、松の間に幕を張って今でいうところのピクニックをしていたんです。

当時の様子を再現しようと博多町人文化連盟の会員が「博多長持唄」を歌いながら着物姿で参道を練り歩きます。なかなか情緒がありますよ。

何でもあり!700件もの露天

放生会

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九州最大の秋祭りである放生会では、露天の数も桁外れ! その数、約700。さまざまな露天が並ぶんです。露天は大きく分けて見世物小屋ゾーン、食べ物ゾーン、植木・陶器ゾーンの3つの区画からなっていて、何でもありなんです。

放生会

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先ずは見世物小屋ゾーンからご紹介しましょう。ここは筥崎宮参道の右中央から入り込んだ付近にあります。奥にはちょっと怪しい見世物小屋や、怖いと評判のお化け屋敷がありますよ。

放生会

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また見世物小屋ゾーン手前には、金魚すくいやメダカすくい、鯉釣り、うなぎ釣り、射的やヨーヨー釣りもあります。昔、放生会で亀を放流していたからか亀売りの露天も意外と多いです。

放生会

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次に食べ物ゾーン。これは参道全体にわたりあります。焼き鳥や焼きとうもろこし、イカ焼きといったところから、お好み焼き、たこ焼き、焼きそば、唐揚げまでおなじみの露天がいっぱい。

放生会

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果物を使った飴やチョコバナナ、トルコアイス、各種飲み物など、いろいろ目につきます。

放生会

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満腹になる前に名物の社日餅も忘れずに。白餅とよもぎ餅がありますよ。外はモチモチで、中の粒あんは甘さ控え目です。

放生会

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植木・陶器ゾーンは、参道左側中央から奥に入ったところにあります。手前に陶器、奥に植木がありますよ。さらに筥崎宮境内では生け花展やぼんぼり献燈の展示もされているのでこちらもぜひ覗いてみてください。

博多の秋の味 新生姜

放生会

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露天巡りをしていると、放生会名物新生姜と書かれた生姜売りの露天が目につきます。これは昔、箱崎周辺の農家では生姜を栽培しているところが多かったからで、収穫したばかりの新生姜を露天で並べて売ったことから現在も続いているんです。

放生会

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博多のごりょんさん(商家の奥さん)たちはこれを放生会のお土産に買って帰りご近所に配るという風習があったそうで、以来、まだ濃い緑色の葉をつけた新生姜は博多の秋の味となりました。

繊細なガラス細工 博多ちゃんぽん

「博多ちゃんぽん」は、放生会で手に入れたいもの。ちゃんぽんとは、薄いガラスでできたビードロのこと。ストッロー上の管からそっと息を吹き込むと音が鳴り、その音が語源となりました。筥崎宮の巫女さんが絵付けを行う手作りちゃんぽんはとても人気があります。

放生会

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9月12日、朝6:00~6:30に整理券が配布されます。それを持って12日8:00~9:00の発売会場に行ってください。一瞬で売り切れるので欲しい人は早めに並んだほうがよさそうです。

絵柄がかわいい縁起物 放生会おはじき

ちゃんぽんと並んで大人気なのが「放生会おはじき」です。昭和54年から毎年テーマを変えて博多人形師が作っています。一つ一つ丁寧に作られたおはじきは縁起物で厄はじき。ぜひ手に入れたい一品です。

放生会

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入手方法は、ちゃんぽんと同じです。9月12日、朝6:00~6:30に整理券が配布されます。それを持って12日8:00~9:00の発売会場に行ってください。販売会場には時間通り行かないと、いくら整理券があってもキャンセルと見なされ、キャンセル待ちの人にわたってしまうのでご注意を。

楽しみ方は人それぞれ。先ずは放生会へ行ってみよう

いかがでしょうか?千年以上の歴史がある筥崎宮の放生会は、博多っ子なら必ず1度は訪れるお祭りです。神事を見守るのもよし、家族や友だちとわいわいと賑やかに訪れるのもよし。

露天で美味しいものを食べたり、金魚すくいをしたり、ちょっと怪しい見世物小屋を覗いてみたり、そこには今も昔も変わらない光景が広がります。そんな放生会へ行ってみませんか?

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