英女王も魅了した不思議な庭。龍安寺の石庭の魅力を訪ねて

京都市右京区にある龍安寺は、「古都京都の文化財」として世界遺産リストにも登録されている臨済宗の寺院です。特に有名なのは、大小15個の石を配した石庭。その不思議な魅力には、イギリスのエリザベス女王も魅了されたとか。そんな不思議な龍安寺の石庭の楽しみ方や、そのほか龍安寺で楽しめる見どころをご紹介します。
pbook 2016.07.11

龍安寺の歴史は?アクセス方法は?

龍安寺
出典元:Instagram
まずは、龍安寺の歴史やアクセスについてご紹介します!

豊臣秀吉直筆の制札も残る由緒あるお寺!

龍安寺
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龍安寺の創建は1450年。創建後すぐ応仁の乱(1467~1477年)が起こり焼失してしまいますが、1499年に再建され、今に至ります。大名たちもこの寺を大切にしたようで、安土桃山時代には豊臣秀吉からも寺領を寄進されているのだとか。さらに秀吉は何回かこの寺を訪れており、寺には秀吉直筆の制札(せいさつ=注意書きを書いた札)も残されているそうですよ。1994年には、「古都京都の文化財」として、世界遺産リストにも登録されています。

【龍安寺】
住所:京都市右京区龍安寺御陵下町13
tel:075-463-2216
拝観時間:8:00~17:00 (12月1日~2月末日までは8:30~16:30)
HP:龍安寺

龍安寺へのアクサスは?

龍安寺前
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龍安寺のアクセス方法には、京都市営バス利用または京福電鉄利用の2とおりがあります。京都市営バスを利用する場合は、50・55番系統を利用し「立命館大学前」下車徒歩7分、または59番系統を利用し「龍安寺前」下車すぐ。京福電鉄を利用する場合は北野線の「龍安寺前」下車徒歩7分です。自家用車でのアクセスも可能で、石庭拝観者は駐車場を1時間までなら無料で使うことができます。

龍安寺の石庭の謎

龍安寺石庭
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史跡・特別名勝にも指定されている龍安寺の方丈庭園(石庭)。大きさは決して広くはない庭なのですが、その庭には、いまだによくわかっていないことがあるそうです。そこでここでは、そんな庭の不思議と魅力についてご紹介します。

作者は誰?

龍安寺石庭
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名園として名高い龍安寺の石庭。さぞ名高い人が作ったのだろうと思ってしまいがちですが、実は、作庭者が誰かはわかっていません。室町時代の絵師であった相阿弥ではと長らく伝えられていましたが、それもはっきりとした証拠はないそうです。また、相阿弥のほかにも、龍安寺を建立した細川勝元説やその子、政元説、茶人の金森宗和説などの説がありますが、どれも決め手に欠けるとか。また、庭石の中には裏に「小太郎・二郎」という刻印があるものもあるのですが、これが作者の名前であるとするにはやはり証拠不足。名園を残した人の名前はまだまだ謎のままです。

15個の石の配置の意味は?

龍安寺石庭模型
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石庭には大小15個の石が配置されているのですが、この配置の意図もまた不明。中国の故事から取って「虎の子渡しの庭」あるいは石の数から「七五三の庭」とも呼ばれることが多い庭ですが、作者が不明である以上、どのような意図でこのような配置にしたのかはやはり謎のまま。また、この庭の石はよく「どの角度から見ても必ずどこかの石が1つ隠れる」と言われますが、龍安寺のサイトやパンフレットなどにはそのような話は書かれていません。実際に拝観した人の中には、15個全部の石が見えるポイントがある、と言う人も。本当にどこから見ても1つは隠れるのか、あるいは実は15個全部見えるポイントがあるのか、ぜひご自分で確かめてみてくださいね。

【虎の子渡しの庭とは?】
「虎の子渡し」とは、中国の説話に由来するお話です。虎が子を3匹産むと、その中には必ず1匹は「彪(ひょう)」という獰猛な子が紛れてしまっているのだとか。そこで、母虎は川を渡るときに、彪がほかの子と一緒にならないよう、以下のように工夫して渡ります。

  1. 彪を向こう岸に連れて行く
  2. 別の子を向こう岸に連れて行き、こちらの岸に戻ってくるときには彪も一緒に連れて帰ります(向こう岸には、普通の子が1匹だけいます)
  3. 2匹目の子を向こう岸に連れて行きます(こちらの岸には彪1匹だけがいて、向こう岸には普通の子が2匹います)
  4. 最後に再び彪を向こう岸に連れて行きます(これで、親子が全部向こう岸に渡ることになります)

その様子が石の配置で表現されている、という説です。

【七五三の庭とは?】
石の配置は、東から順番に5つ、2つ、3つ、2つ、3つという塊になっています。これを5+2の7つ、3+2で5つ、3つと解釈して「七五三の庭」と解釈する説です。昔は、奇数は縁起の良い数と言われていました。そこで、奇数ごとの配置になるように置かれた、という説です。

こじんまりした庭が奥行き深く見える秘密

龍安寺石庭
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石庭の広さはおおよそ幅 25 メートル、奥行 10 メートル。坪にすると約75坪ですから、それほど広い庭ではありません。しかし、実際に見るとそれ以上に奥行きがあるように思えます。その秘密は地面の傾斜。方丈から庭を見ると、左奥に向かって少し傾斜がついているのです。また、右側の塀は手前から奥にむかってやや低くなっています。この傾斜があるため、遠近法的の効果を出し、実際以上に奥行きがあるように感じさせるつくりになっているのです。

石庭がより魅力的に見える時期は?

龍安寺石庭の桜
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ただ眺めているだけで飽きない石庭。季節を問わない魅力がここにはあります。しかしあえておすすめのシーズンをあげるとすれば、桜の季節でしょう。土塀の向こうに咲くしだれ桜が満開になると、淡い桜色の花、濃い土色の土塀、白い石が美しいコントラストを描きます。

石庭以外の見どころは?

龍安寺
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古い歴史を持つ龍安寺には、石庭以外にも見どころがあります。ここでは、そのうちのいくつかをご紹介しますので、ぜひ、石庭とあわせて楽しんでみてください。

「吾唯足知」釈迦の教えを示した「つくばい」

龍安寺つくばい
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つくばいとは、茶室に入る前に手を清めるために置かれた手水鉢(ちょうずばち)のこと。龍安寺の茶室(非公開)のすぐそばに置かれたつくばいは、中央の水が入っている穴を「口」を漢字の「つくり」に見立て、周囲の4文字と合わせることで「吾唯足知(われただたるをしる)」という釈迦の教えを表しています。徳川光圀が寄進したと言われている由緒あるものです。

秀吉も絶賛した「侘助椿(わびすけつばき)」

龍安寺の侘助椿
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桃山時代に朝鮮から「侘助」という人が持ち帰ったことから「侘助椿」と呼ばれるようになった椿。千利休をはじめとする茶人たちに好まれた花で、ここ龍安寺でも茶室の横、つくばいのすぐ近くに植えられています。龍安寺の侘助椿は日本最古の侘助椿とも言われていて、秀吉もこの花を絶賛したという話が伝えられています。

平安時代からある、四季を映す「鏡容池」

鏡容池
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鏡容池は、山門入ってすぐにある池。龍安寺が創建される以前からここにあった池で、平安時代では公家がここに船を浮かべて遊んだという話も残っています。池周辺には自然が豊かに残り、春の桜や秋の紅葉など四季それぞれの美しい姿や、野鳥も多く見ることができます。

あわせて立ち寄りたい!龍安寺周辺のランチ&おみやげスポット

西源院
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最後に、龍安寺にきたら立ち寄りたいランチに、おみやげにおすすめのスポットをご紹介します。

おみやげはまずここをチェック!「龍安寺売店」

龍安寺のおみやげ
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おみやげ探しをするなら、龍安寺内の売店をチェック!石庭をモチーフにしたてぬぐいや一筆箋などのグッズが並んでいます。参拝の記念やおみやげにぴったりのものが見つかります。

塔頭の庭園を眺めながら美味しいランチ♪「西源院」

西源院
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龍安寺の塔頭寺院である西源院。ここでは、庭園を眺めながら湯豆腐や精進料理をいただくことができます。庭には桜や紅葉が植えられており、季節によってはとても贅沢な気分で食事をいただけます。

【西源院】
住所:京都市右京区竜安寺御陵下町13
tel:075-462-4742
営業時間:10:00~17:00
定休日:無休
参照先:食べログ

職人が作る、とろとろの絶品わらび餅!「笹屋昌園」

笹屋昌園わらび餅
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おいしいおみやげを買って帰りたいなら、おすすめは龍安寺の門前にある龍安寺参道商店街にある和菓子屋「笹屋昌園」。職人が手作りするわらび餅「極(きわみ)」で有名なお店です。国産のわらび粉を使って練り上げた「極」は、まるで水飴のようにとろとろ。これに丹波産の黒豆きなこをかけていただきます。TVなどでも何回か紹介された人気商品なんですよ。「極」以外にも季節の和菓子がいろいろ楽しめる、龍安寺に参拝したらぜひ訪れたい和菓子屋さんです。

【笹屋昌園】
住所:京都市右京区谷口園町3-11
tel:075-461-0338
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日
参照先:笹屋昌園Facebookページ

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